今日読んだ本
- 作者: アービンジャー・インスティチュート,門田美鈴
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/09/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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感想:やはりとても面白かった。しかし私の中で前作が美化されすぎているのだろうか?前作のほうが素晴らしく感じた。
finalvent氏の感想ほど深いところまでいけないのは、彼ほどの知識のバックグラウンドがないからなのだろうが。
ただ、前作と比べて世界観はぜんぜん違った。自己啓発本で世界観というのもおかしいが。前作はあくまでトムという一個人の話だった。彼は妻や子供、上司、部下のことで悩み、「箱」という概念を理解することでそれらに対して気づきを得る。
しかし、ビジネス本としての体裁を整えるためだろうか、キャラクターがあまりに抽象化されすぎていた気がする。つまりアメリカの一般的な仕事のできる(と思っている)人間を対象とした本にするため、それらのキャラクターを創造して動かしていた。だから一般的な想像力を持った私はそれらのキャラクターにうまくなじめた。
それに対して今作は、あまりにも登場キャラクターが生々しかった。これが実際にあった出来事を基にして作った半ノンフィクションなのではないかと思えるほどに。
だからこそ、finalvent氏がこちらで言及している以下の文章は私はこういう風に受け取った。
現在何もできないということで、過去のひどい扱いが消え去るかもしれないけれど、現在のふるまい方によって、その記憶を持ち続けるかどうかが決まります。
残るのは私の記憶にではなく、私たちの記憶に、ではないのだろうか。つまり自分の子供に記憶を引き継がせるか。
その前文である「戦争地帯での生活」というのからそう思った。人の死は、その人の人生からすると終わりだが、その人の属する社会からすれば、怪我のようなものなのかもしれない。いや、怪我に伴う痛みか。
英語の勉強をして原著を読んでみたい。
前作同様本棚入り。