今日読んだ本
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/29
- メディア: 単行本
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これはAとアンチAの話なんだね。太宰治の女生徒とはまた違うかたちで。こうなるとジョージ・オーウェルの1984年も読まなくちゃいけないな。
物語のほとんどの登場人物はお互いに相手のアンチ的な存在になってるけど、そうなると小松さんのアンチって誰になるんだろう?やっぱ交代するかのように現れた牛河さんなのかな。それにしてもビッグ・ブラザーのアンチな単語としてリトル・ピープルってのは面白い。
多分次の巻ではまだ終わらないだろうけど、女主人のアンチな存在がどんなふうに出てくるのかが楽しみ。
それにしても264ページでフカエリが言った「パジャマをかしてもらえない。」って言葉が気になる。なんであそこだけ言い方が違うんだろう?普段のフカエリとは違う言葉の使い方。いつものフカエリならおそらく「パジャマをかしてほしい。」というはず。あの言葉が発せられた時間は特別な時間だから、いつもと違うことを暗示してたのかもしれないけど。それにしてはあの言葉だけが食い違ってるように見える。はてな。
もし今後新しい重要な登場人物が出てこなければの話だけど、物語の最後に天悟と青豆が1Q84から1984に戻るであろう瞬間、というよりも月が2つある世界からそうではない世界に行く瞬間に行う行為っていうのは「手をつないで月を見る」のアンチなんだろうけど、それってなんなのかな。10才の青豆が持つ破壊された子宮とかかな。