なんかおかしくね?と思ったので。その2

4月になり学校も始まり、毎日授業を受けながら一日を過ごしていた。
そんな4月も終わりに近づいたある日、見覚えのない電話番号からの着信がある。
大家「大家の〜〜です。今度そのアパートの駐輪場にある自転車のうち、放置自転車を撤去したいんですが、(私)さんの自転車はなんか目印みたいなのありますか?」
「ああ、はいはい。えーっと、ああ、自転車の後部に荷物を置くような金網?みたいなのが付いてないのが私のです。それ以外の自転車は付いてるので、私のではありません。」
大家「そうですか、分かりました。明日辺りに放置自転車は撤去しますので。」
「分かりました、ご苦労様です。」
電話を切ったあと、ふと気になることを思い出す。
「そういえば、2月の終わりに送った賃貸契約書、あれってどうなったんだろう?」
通常賃貸契約書は、貸し主、借り主、保証人の三人が同様の物を所有しておくため、それぞれの記入が終わって不動産屋が確認した後、各々に送られてくるはずなのだ。
保証人に電話してみる。
保証人「そういえば送られてきてないな、お前経由で送られてくるもんだと思ってたよ。」
「そうか、ちょっと明日あたり不動産屋に連絡してみる。」


そして次の日の朝、私はその不動産屋に電話をかけた。
トゥルルルル、トゥルルルル、トゥルルルル、・・・・
「?」
電話が取られることはなく、留守番電話にも切り替わらない。
「まだ営業が始まってないのか?もう9時半なんだが・・・。」
10時半になり、もう一度電話をかける。
しかし、やはり電話が取られることはない。
「おかしいなぁ。定休日でもないはずだし、ちょっと店に行ってみるか。」


約20分後、私は店の前に着いた。
「あれ、やってない?でも休みのはずは・・・、あ、もしかしてゴールデンウィークだからとか?今日は平日だけど。」
そういえば社会人は10連続休暇とかなんとか言っていたが、こういう店もゴールデンウィークは休むのだろうかと思い、どうしたものかと思案する。
まぁ個人経営の不動産屋ならいざしらず、こういう全国ネットワークの不動産屋がゴールデンウィークだからといって休むわけはないんだけどね。
「そうだ、家に帰ってネットで本店の電話番号調べて、どうなってるのか聞いてみよう。」
帰路についた私。
それにしても、10分ぐらい店の周りを私がうろうろしている間、ずっと店の前でハザードをたいて停車している他県のナンバープレートの車は、いったいなんだったんだろう。ずっとなにか書類を整理していたみたいだけど・・・。


家に着いて駐輪場に自転車を置いた時、ふと、本当に偶然に気づいた。よく空き部屋のあるアパートに付いている『空き部屋アリ。お問い合わせはこちら。』の看板。
「あれ!?担当店舗が隣の市の支店に変わってる!?」
そう、いつのまにかこの市の支店は無くなっており、(おそらく)隣の市の支店に統合されていたのだ。
「なんだ、そりゃ電話つながらないし、店に人がいないわな。そっちに電話してみるか。」


続く。